[キャリア]外資系アセマネ年収ランキングの驚くべき事実【資産運用業界】

投資信託や年金などのファンドを運用する会社は一般的に、資産運用会社やアセットマネジメント(略して、アセマネ)と呼ばれています。エリートで華やかなイメージが強い「投資銀行(IBD)」と比べて、地味に思われがちで「年収もIBDに比べてアセマネの方が低い」という認識も広がっているでしょう。しかし、外資系ならアセマネでも40代前半で年収が1億円を超える猛者もいます。今回はそんな、外資系アセマネの給料事情について記述したいと思います。

ネットの年収ランキングはあてにならない

「アセマネ 年収ランキング」などでネット検索すると様々なランキングが出てきます。財務データから平均年収の概算値を算出していると思いますが、いわゆる総合職や事務職がごちゃ混ぜになったり、社員の年齢の分布も影響するので、参考の一つにはなるかもしれないですが、それがすべてではありません。業界にいた僕が見ても、「え。。。それんは違うんちゃうか」というのも混ざったりしています。

ジョーロ
ジョーロ

たとえば、プロサッカー選手のチーム別の平均年俸と言われても、「個人で全然違うやん」と思いますよね。アセマネでは日系より外資系の方が年収は圧倒的に高いですが、外資系同士なら企業別というより個人の違いが大きいと思います。

ざっくりですと、下記の2つは正しいと言えます。

✔年収は日系より外資系の方が高い

✔職種は「フロント」←「ミドル」←「バック」の順番で高い

向き不向きなどを一切考慮しないのであれば、「外資系」の「フロント」職種を選ぶと年収が高くなる可能性が上がります。

外資系アセマネの日本支社は、社員数が少なく、少数精鋭のため、1人あたりの業務量の負担が大きくなります。欧米の本社との連携も必要なため、時差に振り回される可能性があり、日系と比べてハードワークが求められます。また、業務のパフォーマンスが悪ければ、リストラのリスクもあります。それらの対価として、個々への利益の還元が大きく、外資系の年収が高くなります。

アセマネの職種は大まかに「フロント」「ミドル」「バック」の3つに分けることができます。一般的に最も年収が高いのが「フロント」で、次に「ミドル」、最後に「バック」の傾向があります。一方で、外資系においてはリストラ対象となる可能性が高いのは「フロント」で、「ミドル」や「バック」はリストラのリスクが低いと言えます。

「フロント」とは運用部門や営業部門を指します。外資系の運用部門は現地本社に在籍するパターンが多いので、外資系の日本拠点では主な業務は営業になることが多いです。「ミドル」はミドルオフィス業務を指し、フロントの運用や営業をサポートする職種です。パフォーマンス測定・分析、リスク管理、レポーティング、営業資料作成やマーケティング支援などになります。「バック」はバックオフィス業務を指し、約定処理、ファンド計理、信託銀行とデータ照合などになります。会社によっては役割が異なる場合があります。

30代半ばに年齢を重ねるにつれて、ほとんどの人がVP(課長クラス)に昇格しますが、外資系だと「フロント」でVPなら年収2,000万円を簡単に超えます。その上のSVPやDirector(部長クラス)になるには、実力や運が必要なためハードルが高いですが、会社の運用資産額によっては年収が1億円前後に到達することもあります。

ジョーロ
ジョーロ

ちなみに僕は「ミドル」でした~

会社の規模はあまり参考にならない

一般的に日本の金融機関では、三菱UFJ、東京海上日動、日本生命、野村證券と業界最大手企業の年収が、業界内においては最も高いと言えますが、外資系アセマネは少し違います。

アセマネは、1人あたりの運用資産額や利益額が大きい会社に所属すると年収が高くなります。なので従業員数が少なくて会社としての規模が小さいわりに、資産運用額が大きいといった会社に所属する方が給与水準が高くなります。

社内でのポジションで大きく変わる

これはどの会社でも当たり前ですが、役職で年収は変わりますよね。ですが、外資系アセマネは会社数が多いわりに人材が少ないため、業界内での人材の転職が多く、社内でのポジションが大きく変わりやすいです。自分の部下だった人が、転職先で自分の上司になるなんてケースは珍しくないのです。

そのぐらいドラスティックに変わるので、どの会社に所属するかというより、どのポジションになるかが年収アップに大きく影響します。

日本に進出したばかりの外資系で、日本拠点での人員がまだ少ない会社にシニアのポジションで入社し、そこで活躍したら年収が大幅にアップなんてこともあります。逆に、日本人にも有名な会社で、日本拠点での人員が多い外資系に転職すると上が詰まっている状態なので、そこからのし上るのは難しいということも十分に考えられます。

ネットで公表されている会社ランキングなど気にせずに、スキルを向上させて業界での知名度を上げ、ポジションを確立していくことが重要だと思います。

本日はここまで。それでは、チャオチャオ!

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