資産運用において、リスクとリターンは表裏一体の関係にあります。原則としてリスクが大きいほどリターンは大きくなりますし、リスクが小さいほどリターンも低くなります。必要以上にリスクを恐れなくてよいですが、先の見えない金融市場だからこそ大きな損失を避けることも重要です。
こんにちは。ジョーロと申します。現在は地方で家業を手伝っていますが、サラリーマン時代は、大手証券会社でのフィナンシャルアドバイザーや、大手投信評価会社でのファンドアナリスト、国内外の資産運用会社でのファンドマネージャーやレポーティング等として従事していた「投信の元プロ」です。金融機関の立場ではなく、投資家の立場に立った有益な情報をお伝えできたらと思います。
リスクはリターンの源泉
株式や債券などの金融商品は、ひたすら値上がりし続けることはありません。金融市場での需給関係により上昇と下落を繰り返しながら価格が推移していきます。
一般的にリスクと聞くと「危険」をイメージしますが、投資の世界では「リスク」は「リターンのバラつき具合」を表します。リスクが大きいというのはリターンの振れ幅が大きいこと、リスクが低いのはリターンの振れ幅が小さいことを意味します。基本的にハイリターンのものはハイリスクになるし、ローリターンのものはローリスクになります。リスクはリターンを生み出す源泉なのです。
リスクは必要以上に恐れるべきではありません。しかし短絡的に「よし、ハイリターンを目指すために積極的にリスクを冒していこう!」と考えるには注意点があります。
大きな損失を回避することが重要
もし資産が下落した後に元の水準を取り戻すためには、下落した以上のリターンを得なければいけません。例えば、50%大幅下落した資産は、その後50%上昇しても元の水準に戻らないのです。元の水準まで戻すには、資産が2倍、つまり上昇率100%を到達する必要があります。
資産が大幅下落して損失が大きくなればなるほど挽回するのが難しくなっていきます。例えば、10%の損失であれば11%の上昇で損失を取り戻すことができますが、60%の損失を取り戻すためには150%のリターンを得なければいけません。損失を取り戻すためには、より大きなリターンを達成する必要があるため、資産運用において重要なことは「大きな損失をいかに回避するか」になります。
本日はここまで。それでは、チャオチャオ!