投資で重要なのは「じっと我慢して」長期投資し続けることです。上げ相場だろうが下落相場だろうが、経済学者や証券マン、IFA達が騒ぎ立てても、気にせず毎月積み立て投資することをお勧めします。
こんにちは。ジョーロと申します。現在は地方で家業をしていますが、サラリーマン時代は、大手証券会社でのフィナンシャルアドバイザーや、大手投信評価会社でのファンドアナリスト、国内外の資産運用会社でのファンドマネージャーやレポーティング等として従事していた「投信の元プロ」です。金融機関の立場ではなく、投資家の立場に立った有益な情報をお伝えできたらと思います。
どんなときも積立投資
米国で行われた株式投資についての調査(出所 the Psychology of Money)をご紹介します。Aさん、Bさん、Cさんの3人がいたとします。
✔ Aさんは、米国株式に毎月1ドル積立て投資する。好景気だろうが不景気だろうが関係なく、ひたすら継続する人です。
✔ Bさんは、景気後退時に投資するのが怖いと考える人です。米国株式に毎月1ドル投資するけど、景気が後退したら株式を売却して現金に貯金する。景気後退が終わったら貯金を全て株式に投資して再開。
✔ Cさんは、景気後退に怖気づき、投資に復帰するまで時間がかかる人です。基本的に毎月1ドルを米国株式に投資しますが、景気後退になれば6カ月後に株式を売却し、景気後退が終わって6カ月したら投資を再開します。
この3人は1900年から2019年までの間にどれだけ資産を築けるのか?
早速、答えはコチラです。
Aさんは43万5551ドル
Bさんは25万7386ドル
Cさんは23万4476ドル
圧倒的にAさんが勝ちました。1900年から2019年の間は1428カ月あり、そのうち景気後退期は300カ月でした。全体のうちの21%である景気後退期にも冷静さを保ち投資を続けたことでBさんやCさんよりも多くの資産を築くことができました。
「ほったらかし投資」をすることで時間を味方にして複利の力を発揮したことが勝因です。
複利とは、元本だけに利息がつくのではなく、元本に利息が組み込まれた「元本+利息」にさらに利息がつくことです。投資期間が長いほど、複利の効果は雪だるま式に大きくなります。
バフェットの資産はほとんどが60代半ば以降に増えたもの
投資の神様といわれるウォーレン・バフェット氏の純資産は845億ドルですが、そのうちの815億ドルは60代半ば以降に増えたものです。彼は10歳から89歳まで一貫して投資を続けたからこそ複利の恩恵を受けました。もし投資を30代ではじめて、60代で止めていたらここまで世界的な有名人になってなかったでしょう。
「そんなことない。バフェット氏は銘柄選択の能力が高かったんだ。だから投資の神様なんだ」という声も聞こえそうです。
銘柄を選ぶ能力は当然、われわれ凡人なんかよりもずっと優れていると思いますが、
バフェット氏自身が、自らの投資会社バークシャー・ハサウェイの2013年の株主総会で、生涯で400~500銘柄を所有したが、そのうちの10銘柄でほぼすべての利益を得ていると述べています。
投資の神様でも、銘柄選定はあたりはずれがあるんですね。つまり、銘柄選定そのものに力を入れるより、時間を味方につけることの方が、我々にとっては確かな武器になるんじゃないでしょうか。
株式の個別銘柄を選ぶための銘柄選定は時間や労力が必要なので、僕のようにめんどうだと感じる人は投信で分散しましょう。
長期投資は難しい
一般的に長期・分散・積立で資産形成を図ることが重要と言われています。10年、20年単位で継続すればリターンを得る可能性は相当高まります。
しかし、ほとんどの人たちが我慢できずに売却・解約してしまいます。長期投資をするべきと考えてる人は多いですが、人間は合理的に判断せずに感情で判断する生き物なので、長期投資を実践できている投資家は少ないのです。
長期投資は、言うは易く行うは難し。
本日はここまで。それでは、チャオチャオ!