こんにちは。ジョーロと申します。証券会社や投信評価会社、国内外の投信運用会社で働いていた「投信の元プロ」です。現在は地方で家業の手伝いをする傍ら、積立投資を実行する零細投資家として、正直な意見を発信しています。
日本株は最高値更新、賃金は最低水準
2024年2月22日、日経平均株価がついに史上最高値を更新しました。バブル期の1989年12月29日につけた3万8915円を上回り、初めて3万9098円に到達。日本株を持ってる人は、おめでとうございます。持っていない人は「買っとけばよかったー」と後悔してるかもしれませんね。証券マン達はお祭りムードなんでしょうか?今の時代に証券会社で働いてみたかった。
リーマンショックが起きた翌年に、僕は新入社員として証券マンになりました。当時は1日100件の飛び込み営業で、多くの見込み客から「さっさと帰れ詐欺師!」と罵倒されたり、何億円も損したと泣きつかれたり、新聞やニュースでは「この世の終わり」かのような報道が毎日され、悲壮感に溢れていました。
そんな時、上司からはバブルの頃がすごく楽しかったと思い出話を聞き、当時は日経平均が3万円台だなんてイメージできなかったし、まさにおとぎ話を聞いている心地でした。それから約15年の月日が流れ、ついに日経平均株価はバブル期を上回り、史上最高値を更新しました!
ですが、
なんか…
なんて言うか…
思ってたのと違うっ!!!
うっ、うっ、うっ、、(涙)
ジョーロ君、何泣いてるんや?
日経平均が3万円台後半なのに、誰もヘリコプターで札幌や京都に寿司食いに行ってないじゃないですか・・・うっ うっ
1980年代は凄かったな、、晩飯食べるためだけに香港行っとる女の子もおったで
街で踊ってるボディコン美女もおらんですし、アッシー、メッシー、ミツグ君っていう人たちが出没して景気を盛り上げると聞きましたが、テレビでメッシーしか見たことないですよ。
メッシーってあんた、サッカー選手のメッシと間違とんちゃうか。
男はATMぐらいにしか思われてなかった時代やな。
うっ、うっ、うっ、、(涙)
ちょっと誤解しとるとこもありそうやけど、言いたいことは何となく分かる。
経済に高揚感がないです。。。
1980年代は日本株を売買している多くは日本人でしたが、今は売買シェアの6割以上を外国人投資家が占めています(そのほとんどは欧州)。日本の個人投資家はほとんど日本株を売買していないし、なんなら実質賃金は下がり続けていて1990年以降で最低水準。
※日本株の売買シェアについてはニッセイ基礎研究所がレポートを作成しています。海外投資家地域別売買動向(24年1月)~市場を動かす欧州投資家~ |ニッセイ基礎研究所 (nli-research.co.jp)
そんな世の中だから世界に分散投資
フランスの経済学者トマ・ピケティ氏が、労働収益である「経済成長」よりも株式などによる「資本成長」の方が効率的だと主張していますし、資本主義社会では、僕も投資はしないよりはしたほうがよいと考えています。しかし、日本株だけに集中投資するのは、あまりよろしくないなと。
日本は少子高齢化に突入して人口が自然減になっているし、長期的にみると経済成長率は低位に留まると思います。そんな中で、物価上昇も懸念されており、僕は日本国内だけの資産や円だけを保有することに対してリスクを感じています。
一方で、国連によると世界全体の人口は2023年に80億4500万人ですが、2080年代には104億人に達すると予測されており、世界の人口は増加傾向です。資本主義の前提が壊れない限り、人口増加も含めて考えると、世界経済の成長が簡単に止まるとは考えにくいです。
投資信託を使えば、簡単に世界中の株式や債券、不動産(REIT)などに投資することができるし、間接的に外貨を保有することになるので、円だけの集中保有から脱却できます。
世間では「日経平均7万円の時代が来る」という意見があったり、逆に「実は今バブルで今後は暴落」という意見があったりしますが、評論家の意見はいつもこんな感じで二極化します。
僕はどっちになるかなんて予想してないですし(もちろん上がってくれれば嬉しい)、予想そのものには興味がありません。そもそも2009年に今の株価を予想できていない時点で凡人ですし・・。
ただ、マーケットに振り回されないように資産を防衛しながら運用できるように意識しています。長期運用をコンセプトとしているので、目先で暴落したとしても将来的に上昇すればOKです。僕が高齢になって損を取り返す時間が少ない状況下で暴落したとしても、相続して僕の子供の代で回復しても良いんじゃないかとさえ思っています。(一定の年齢に達したら、債券比率を上げたり、部分解約して現金の比率を上げて、守りを強めるつもりですが)
本日はここまで。それでは、チャオチャオ!