資産運用の成績が良かった人の属性を調べると、1位が「亡くなっている人」、2位が「運用していたのを忘れた人」だったというブラックジョークが運用業界には存在します。
金融市場の動向を見ながら短期売買する人よりも、投資していたことを忘れるぐらい長期間ほったらかしにしている人の方がリターンが高いということを意味しています。
15年間以上の長期投資は勝率100%
MSCI ACWIという世界株式の代表的な株価指数の日次データを過去3年間(2021年7月12日~2024年7月12日)でみると、世界株式に1日だけ投資した場合、儲かった確率は53%でした。
株価指数は上がったり下がったりを繰り返すので、1日だけで投資すると勝つか負けるかは、ほぼ五分五分ですね。
しかし、投資期間を延ばすとどうでしょうか。こちらの図をご覧ください。
1987年12月から2024年6月までの期間で、世界株式に投資してプラスになる確率を保有期間別に示しました。
過去37年間で集計した月次データを見ると、世界株式を買って1カ月後に売却したら、儲かった確率が62%まで上昇しています。
さらに保有期間を延ばしてくと、勝率は上昇していき、10年間保有すれば99%、15年以上保有すれば100%儲かる結果に。
もちろん過去のデータが将来の運用結果を約束するものではありませんが、参考になるのではないでしょうか。
バフェット氏は20年間保有を推奨
「投資の神様」や「オマハの賢人」と呼ばれるウォーレン・バフェット氏は、20年間の保有を推奨していますね。
93歳のバフェット氏は、1386億ドル(日本円で約20兆円)もの資産を築いていますが、そのうちのほとんどが60代半ば以降に増えたものと言われています。時間を味方にしたのが成功要因の一つでしょう。
企業型DCで強制的に長期保有
投資信託や株式の個別銘柄、ETFなど、様々なアセットクラスが存在しますが、大事なのは、自分の投資先を信じて長期間保有し続けることでしょう。
資産運用の「プロの世界」は、月次や3ヶ月ごとにパフォーマンス結果が求められますが、我々のような一般的な投資家は時間を味方にすることができます。最大限有効に活用しましょう。
多くの投資家は途中で売却してしまうことが多いため、60歳まで強制的に貯められる確定拠出年金を活用するのも一つの手です。
確定拠出年金は将来のための資産形成を税制面から応援してもらえる法律に基づく制度で、毎月自動的に積立されるため、利用している人の多くがブラックジョークの第2位「運用していたのを忘れた人」になれます。
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本日はここまで、それではチャオチャオ!